行政視察報告(九州地区)

最終更新日:2018年8月15日

川上村議会九州地区視察研修報告 

川上村議会は平成30年2月5日から2月9日の日程で、折からの寒波に見舞われながら、九州地区における地震災害及び集中豪雨災害の現地視察を行いました。

佐賀県多久市の小中一貫教育の視察研修や、日本一と言われる道の駅の取り組み「おおむら夢ファーム」の視察、あるいは苓北町の冬レタス栽培や福祉施設見学等々、災害視察・危機管理・小中一貫教育・福祉施設と幅広く有意義な研修を行うことができました。


2月5日(月)<おおむら夢ファーム>視察

年間来客数49万人を誇る長崎県大村市の「おおむら夢ファームシュシュ」では鮮魚コーナー・アイス工房・洋菓子工房・加工食品・パン工房と多くの工房が並び当日は風の強い悪天候にも関わらずけっこうの人でにぎわっていました。店舗を見学した後、山口代表の説明による一次産業を基本として、二次産業(加工)、三次産業(販売、サービス)の一貫性を確立した掛け算の六次産業を目指している、と言うお話は、これからの農業を考える上で大いに考えさせられるものであった。山口成美代表の名刺の裏には「年中夢求」と書かれていました。

       


2月6日(火)<佐賀県多久市>視察

佐賀県に移動し多久市では長横尾俊彦市長より、コミュニテー・スクールを基盤とした小中一貫教育・ふるさと教育「多久学」の推進について研修を受けました、市長の熱く語られる言葉に、教育の多様性について考えさせられるとともに、論語を教材にしたと言う教育の本質についての深い洞察力に感銘をうけました。

     


2月7日(水)<熊本県苓北町>視察

口之津港から有明海を天草に渡り苓北町では冬レタスの栽培と並んで、養護老人ホーム「寿康宴」を視察、有明海を望む風光明美な丘の上に建てられた明るい光の中の施設は広い廊下とホテルのような設備に、このような環境で老後を過ごしたいと思わせるに十分な施設で有りました。

   


2月8日(木)<熊本県益城町・嘉島町>視察

いよいよ熊本地震の震災地に足を踏み入れると言う緊張感に議員一同それぞれの思いを胸に震災地に入りました。

途中バスの窓から見る景色もいたるところ、更地のままの住居後やブルーシートに覆われた屋根などを見るにつけ、いまだ残る震災の爪痕の深さに心を痛めました。

益城町で研修のさい「震度7×2の激震」という資料を渡された時改めてその規模と被害状況に驚かされました。特に対策本部と成るべき役場庁舎の被災により、行政機能が停止となり、防災無線・ケーブルTV等の情報網も全てダウンしたとのことでした。また、3・11の教訓からサーバー室を最上階に設置したことにより、より激しい揺れに見舞われサーバーのダウンにつながったなど、災害時の情報ツールの確保についても我々が今後取り組む庁舎改修等にも示唆に富んだ話がうかがえた。

地震のおり畑が2mほどずれた現場も見せていただきました。その時案内していただいた職員の方から、「ここの地名は蛇沼と言い遠い昔に地震の記憶が地名に残っているのでしょうか」などと話を聞き改めて昔の人の知恵に驚かされました。

  

  

 

続いて、隣町の嘉島町を視察しました。嘉島町長荒木氏は川上村長の後を引き継ぎ全国町村会会長に成られた方で有り、そんな関係も有って町長自ら丁寧な対応をしていただきました。

水の郷として有名な嘉島町は廻りを緑川、加勢川、矢形川に囲まれ、昔から水害との戦いの歴史で有ったそうです。従って消防団も水害に対する備えはどこよりもしっかりしていると自負していたそうですが、地震に対する備えは正直充分では無かったと言う率直なお話を伺いました。

嘉島町では、避難所の運営について研修をいただき、ボランティアの受け入れについて多くのご教授を得ました。災害発生後にボランティアの受け入れを組織するのでなく、平常時に社会福祉協議会などにそのための組織を設置しておくことが有効であるとのご教授を受けました。あらかじめボランティア受付カードを作成して置きボランティアの能力と受け入れ側とのミスマッチを出来るだけ少なくすることが重要だと反省も聞かれました。

  

   

 


2月9日(金)<福岡県東峰村>視察

最後の視察地である福岡県東峰村は、平成29年7月の豪雨災害により壊滅的被害を受けた村です。人口2175人の山村は年間降水量1800mm~2800mmに匹敵する雨量が半日に降ったと言われ、テレビで見た多くの材木が流れ出した光景はまだ目に焼き付いています。

朝倉市から東峰村に向かうバスの窓からは、いたる所がまだそのままで復旧の目途も立っていない様子でした。

柿や梨と言った果樹の畑は木が土砂に埋まり、水田には大きな石がそのままに成っていました。高齢化が進む中でこうした農地の自力での復旧は難しく、一層の過疎化を招くものではないかと不安を感じました。

災害が無ければ高齢化とは言え穏やかに暮らしていた共同体が、災害と言う自然の猛威の前で、なすすべもなく破壊されていく姿に言いようの無い焦燥感を覚えるとともに、日本の原風景とも言える農山村が、自然災害に対する自力の回復能力を失いつつあるのではないかと言う疑問にかられました。

国の事業である治水工事は着々と進む中、あの土砂に埋まって放置された柿畑はどうなってしまうのだろうかと考えたとき、今回の視察の本質を見たような気がしました。


 その後福岡空港から一路帰宅の途に就きました、過密なスケジュールでは在りましたが、議員それぞれに心に残る意義ある研修とすることができました。

今回の視察に当り、お忙しい中を丁寧に対応していただいた各町村の皆さまに心から御礼を申し上げるとともに、研修で得たことをこれからの川上村の発展のために役立てて行かなければならないと深く肝に銘じて研修報告といたします。

川上村議会

議長 渡邉 光

 

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